《アリシアの部屋》 その1
----------------------------------
ビリーは、自分の身に起こった事が信じられなかった。
ビリーは、アリシアのバッグの中で弾んでいた。
彼の身長は今、たったの15cmしかなかった。 彼は、彼女が歩く音を聞くことができた。
彼は、今の自分の状況に恐怖を感じると共に、不思議に思った。
彼は自分の身に何が起こったのか、ぼんやりと思い出していた。
30分前、大学の構内を歩いていた彼は急に眩暈を感じ、そこに倒れた。
気がつくと、彼の10倍以上もの身長の巨人が、彼の目の前にそびえ立っていた。
ビリーは、恐怖の悲鳴を上げた。
彼は、巨人が彼と同じクラスで授業を受けているアリシアだと、気がついた。
ビリーは少しだけほっとした。
アリシアとは特に親しいというわけではないが、顔は知っている。
理由は分からなかったが、彼は自分が突然小さくなったことを知った。
今は、彼女に助けてもらうしかない。
彼はアリシアに助けを求めた。 しかし、彼女は返事をしなかった。
彼女は誰も見ていないのを確認すると、ビリーを摘み上げ、バッグに放り込んだ。
そして、彼女は足早に歩き出したのだ。
@@@@@@@
硬い地面の上を歩く彼女の靴音は、重く、速かった。
ドアが開く音がした。 どうやら彼女は、自分の家に着いたらしい。
バッグが開いた。 アリシアの巨大な顔が、ビリーを覗き込んでいた。
彼女は、少し濃い目のブロンドヘアーが長く伸びた、魅力的な女の子で、
彼女のボディにフィットしたデニムのジーンズを着ていた。
ビリーが彼女を見上げた時、彼女はとても嬉しそうに微笑んだ。
彼女の巨大な手が伸びて来た時、彼は、恐怖のためバッグの中にもぐり込もうとした。
もちろん、そんな事をしても無意味だった。
彼女の手は、簡単に彼を掴みバッグから摘み出した。
アリシアは、ビリーを顔まで持ち上げた。 彼の体は、彼女の温かい手の中に包まれた。
ビリーは、慌てて、悲鳴を上げた。
呼吸することはできたが、彼は腕を動かすことができなかった。
「やめてくれ!! アリシア。 苦しい、手を緩めてくれ!」
彼は必死で彼女に叫んだ。
「ビリー・・・、私の家にようこそ、今からたっぷり遊んであげるわ。」
アリシアはビリーを握る力をほんの少し緩めて、彼に言った。
「アリシア! 何言ってるんだよ、僕を小さくしたのは君なのかい!?
どうしてこんな事ができるんだよ!?」 ビリーは叫んだ。
「あなたの知らない事よ・・・。」
アリシアは彼の問いに答えずに、部屋のドアを開き、中に入った。
部屋の中に入ったビリーは驚いた。 床も壁も天井も真っ赤なのだ。
普通、たいがいの家では、壁紙の色は白か薄いグレーだ。
こんなに真っ赤な部屋を、ビリーは見たことがなかった。
なんていう趣味をしてるんだよ・・・。
彼女はこの部屋で毎晩寝ているのだろうか? ビリーは恐怖の中で、呆れた。
「ふふふ、ビリー、どうかしら、私の部屋は・・・? 私は赤い色が好きなの。」
小さなビリーを握り締めたまま、アリシアは言った。
ビリーは彼女を見上げた。 アリシアは大きな舌で彼女の唇を舐めていた。
そして彼女の目は、完全にイッテしまっていた。
ビリーの顔は引きつった。
彼は、自分がとんでもない巨大少女に捕まった事を理解した。
「やめろーーー!! この手を放せええ!! 家に帰せええーー!!」
彼はパニックを起こして叫び、自由になるために、アリシアの手を叩いた。
しかし、彼女はくすくす笑うだけで、彼を捕らえたまま放そうとはしなかった。
「おぉ・・・ビリー。 あなたにはレッスンが必要なようね。」
彼女はそう言うと、部屋の隅まで歩き、そこにあった小さな台の上に彼を落とした。
それは、花瓶か何かを置くアンティークなのだろう。 金の装飾がほどこされていた。
硬い木製の板の上に、(彼にとって)3mくらい落とされたビリーは、苦痛の悲鳴を上げる。
軽い打撲傷を負ったのだろう。 身長15cmの彼は、痺れて動けなくなった。
その時、ビリーは頭の上が暗くなるのを感じた。

「うわああ!!!」 上を見たビリーは悲鳴を上げる。
なんと、アリシアが彼の上に座ろうとしているのだ。
ジーンズをはいた彼女の巨大な尻が、すぐ彼の上に迫っていた。
「ふふふ、この私に逆らったらどうなるかを、あなたに教えてあげる。」
アリシアの声が、周囲に響いた。
| 目次に行く | 戻る | 続きを見る |